コラム

加齢とともに起きる変化の一つに視力の低下があります。一般には老眼が知られていますが、ものがぼやけて見えたり、少し暗くなると見えにくくなったり、といった問題が出てくると、車の運転などにも影響しかねません。

そんな加齢にともなう視力の低下を改善するのに赤色光や水素が効く、と言われています。

■視力の低下は30代から始まる

人の身体が持つ機能の多くは老化と共に衰えていきます。視力も同じで、30代まではほぼ横ばいで維持されますが、その後は右肩下がりで低下していきます。

40代以降は手元が見えにくい老眼も現れます。レンズの役割をする水晶体が硬くなってしまい、近くのものに焦点を合わせにくくなる症状で、本や新聞を読むのに、それまで不要だった眼鏡が必要になったりします。

また、加齢とともに色のコントラストを認識する能力も低下するので、少し暗くなると、視認性が大きく下がってしまい、「夕方以降の運転が恐い」といった不便を生じることもあります。

日常生活では目に頼るシーンがとても多いので、視力が落ちると、さまざまな不具合や危険が生じるのです。

■酸化ストレスとATP減少で視力が低下

加齢とともに視力が落ちる原因はいくつかあります。前述した水晶体の硬化や水晶体を調節する毛様体と呼ばれる組織の劣化、白内障、さらには光を受けて神経情報へと変換する視細胞の機能低下などにより、視力は低下します。

そういったトラブルをもたらすのは主に活性酸素による酸化ストレスとATP産生の減少です。

パソコン仕事などで目を酷使すると、疲労により活性酸素が大量に発生します。視覚に関係する細胞が酸化ストレスによりダメージを受けると、水晶体の硬化や毛様体の機能低下、白内障などが発生します。

加齢による影響は視細胞が必要とするエネルギー(ATP)の産生にもおよびます。視細胞が正常に機能するためには大量のATPが必要です。ATPは細胞の中にあるミトコンドリアという小器官で作られます。

ミトコンドリアが産生するATPの量は老化により大幅に低下します。視細胞におけるATPの産生量は20代の最盛期に比べ、7割ほども低下するといわれます。

エネルギー源であるATPを十分に作れなくなると、視細胞が適切に機能しなくり「ものがぼやけて見える」「薄暗がりではものがまったく見えない」といった問題が発生するのです。

■午前中に赤色光を見ると視力がアップ

視力を改善する方法はいくつかありますが、近年注目されているのが「暗赤色光を午前中のうちに見る」という療法です。ロンドン大学の研究者が発表した研究論文では、波長670nmの光を午前中に見ることで、視力が改善された、と報告されています。

この実験では対象者に対して、午前8時~9時に3分間だけ特定の波長の暗赤色光を見る、という療法が1週間に1回の頻度で行われました。その結果、視力――色のコントラストに対する感度が対照群に比べて12~17%もアップしたそうです。

暗赤色光を見ることで、視力が改善したのはATP産生が促進されたため、と解析されています。

ちなみに、この成果を活かすためには、注意点が一つあります。暗赤色光を見るのは朝であること。午後に光を見た群では、視力に変化はありませんでした。

■水素を摂取すれば酸化ストレスを軽減しATP不足を改善

暗赤色光と並んで視力改善効果が期待できるアイテムに水素があります。前述した2つの視力低下要因――酸化ストレスとATP産生の低下の両方について、水素には改善する効果があると考えられます。

パソコン仕事や運転で目を酷使してしまい、活性酸素が大量に発生した時にも、水素を摂取すれば、すぐに反応して無毒化してくれます。細胞が傷つくのを抑えられるので、水晶体の硬化や毛様体の劣化、白内障といった問題を予防したり、進行を遅らせたりできるのです。

水素にはさらに、ATPの産生を促進するはたらきもあります。ミトコンドリアがATPを産生する際には水素イオンが大きなはたらきをします。いわば、水力発電における水のように、ATPを生み出すのに必要なエネルギーの産生を担っているのです。

したがって、水素を摂取すれば、ATPの産生量を効果的に増やして、視細胞の機能を高められる、と考えられます。

■まとめ

視力は生活の利便性や安全性を支える能力の一つです。加齢とともに低下するのはいたしかたない、と考える人が少なくありませんが、今回紹介したような改善策によって、「ものが見えにくい」といった問題を軽減したり予防したりすることは可能です。

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