コラム

街中のお店や公共の施設などでフェイスシールドを利用している人をよく見かけるようになりました。学校などでも使われるケースが増えていますが、実際にどの程度効果があるのか、また、どんな風に使えばいいのかを調べてみました。

◆利用者が増えるフェイスシールド

フェイスシールドは透明のプラスチック板で顔の前を覆うアイテムで、主に飛沫から目を守る効果があります。

医療関係者などが新型コロナウイルスの感染予防に早くから利用していましたが、最近では100円均一ショップやホームセンターなどでも販売されるケースが増えており、一般の人が利用しているのをよく見かけるようになりました。

無意識に目や鼻、口元などを触ってしまうのを防ぐ効果もあり、学校などの教育現場でも児童や生徒が利用するケースが増えています。

◆飛沫に対しては大きな感染予防効果

フェイスシールドの主な効果は前述のように、飛沫による感染を防げることです。人と対面して話をすると、どうしても唾液などが細かな飛沫となって前方に飛びます。

それを吸い込んだり、目の粘膜に付着したりすると、新型コロナウイルスに感染することがあるため、シールドでシャットアウトできれば、感染リスクを抑えられます。

2014年にアメリカで行われた研究によると、46センチ離れて対面している人が咳き込んだ場合、もう一方の人は霧状に飛び散った飛沫の0.9%を吸い込んでしまうことがわかっています。

フェイスシールドを装着していれば、その飛沫を96%カットできる、と報告されており、咳やくしゃみをした瞬間に飛び散るしぶきをまともに浴びないよう遮る効果は大きいのです。

しぶきに含まれるウイルスは人の粘膜にまず感染しますが、マスクを着けていれば、鼻や喉の粘膜に付着するのは防げます。マスクでは防げないのが目の粘膜への付着であり、フェイスシールドにはこれを防ぐ効果があります。

目を保護することで新型コロナウイルスの感染リスクを抑えられることはカナダ、マクマスター大学のデレク・チュー医師らが医学誌「THE LANCET」に投稿した論文でも報告されています。

◆子供には不向きと小児科医師会が警告

マスクでは保護できない目をカバーするなど、一定の効果があるフェイスシールドですが、使い方について注意をうながす専門家もいます。

6月13日には一般社団法人大阪小児科医会が「学校でのフェイルシールド着用ちょっと待ってください」と題したポスターを発表。

熱中症になりやすい、勉強に集中できない、転倒で顔面や目を傷つけるおそれがある、などフェイスシールドのデメリットをあげており、マスクで十分、と訴えています。

◆フェイスシールドの適切な使い方は

それでは、誰がどのように使うのが適切なのでしょう?

まず、理解する必要があるのはフェイスシールドはあくまで装着している人が飛沫によって感染するのを防ぐ効果しかない、ということです。マスクのように、装着している人が他人にうつすのを防ぐ効果はないので、感染拡大を予防するためにはマスクと併用することが求められます。

また、フェイスシールドの表面には新型コロナウイルスが付着する、と考えて扱うべきなので、マスクを外す際は外側の面をなるべく手で触らないように気をつけましょう。もし、触ってしまったら、すぐに手を洗う必要があります。

なにかに付着した新型コロナウイルスが感染力を維持する時間の長さは、付着したものの材質によって違います。ツルツルしたプラスチックの表面では72時間後も感染力を保っていた、という研究報告もあるので、取扱には注意が必要です。

アルコールで消毒したり、洗剤で洗うなどの処置をして、ウイルスを除去してから再利用するのがセオリーです。

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