コラム

無免許運転で人身事故を起こした東京都議がついに辞職を発表しました。このことでもわかる通り、現役世代にとって、交通事故は生活の破綻につながる大きなリスクです。

中高年以上の世代にとって、安全運転のベースと言える要件の一つに健康状態があります。今回はそんな車の運転と健康の関係を解説し、事故のリスクを軽減するためには、体調面でどのような方策をとるべきかを紹介します。

■健康状態の問題で起きる事故が急増

高齢者の起こす交通事故がしばしば話題になりますが、実際には75歳以上の高齢者が事故を起こす割合は近年、大きく減少しています。

一方、プロドライバーを対象に行われている調査を見ると、健康状態に起因する事故報告件数が近年はほぼ右肩上がりで増加しているのがわかります。この「健康状態に起因する事故」とは、運転中になんらかの発作等を発症したことで、事故を起こしてしまったケースを指します。

そういった健康状態に起因する交通事故が2013年には135件だったのが、2019年には327件になっており、たった5年で2.4倍にも増えているのです。

事故の原因になった健康上の問題はさまざまですが、もっとも多いのは心疾患15%。他には脳疾患13%、大動脈瘤・乖離3%などとなっています。

心疾患や脳疾患の発作が起きれば、意識を瞬間的に意識を失ったり、身体をコントロールできなくなったりすることがあります。大動脈瘤・乖離であれば、同じく意識を失うケースに加え、激痛で正常な運転を続けられなくなるケースも考えられます。

■加齢による事故は減少 増えているのは生活習慣病からの事故

プロドライバーの事故が急増している原因はトラックやタクシーなどの運転を生業とする人たちの高齢化にあります。現役の職業ドライバーが高齢化していることは、多くの業界で問題視されていますが、人手不足により解消されていません。

ただ、社会全体を見ると、高齢者の事故率は逆に減少しています。人口10万人あたりに換算した75歳以上のドライバーが起こす事故の件数は2013年には10.5件でしたが、2019年には6.9件となっています。

たった6年の間に2/3にまで減少しており、「高齢者は事故を起こしにくくなってきた」と言えます。

つまり、事故を起こすリスクが増大しているのは歳をとった人ではなく、加齢により主に循環器系の疾患を抱えるようになった人、と考えるのが正解です。

■未病の予防で中高年の事故率は引き下げられる

年齢が同じでも、健康維持を心がけている人とそうでない人では、さまざまな能力に差があります。その差は年齢を重ねるごとに開いていくため、30代より40代、50代の方が健康状態の個人差が大きく、その分、運転能力にも大きな違いがあります。

運転に必要な情報処理能力や判断力、手足を思うように動かす能力などが異なるため、事故を起こすリスクに差が生じているのです。

肥満や高血糖、高血圧といった未病を抱えるようになると、健康な人とは大きな落差ができてしまいます。肉体年齢が加速度的に高齢化してしまい、運転能力が劣化してしまうのです。

未病は放置すると、心疾患や脳疾患、大動脈瘤・乖離などの大きな病気につながります。そのことに気づかず、ハンドルを握り続ければ、病気により事故を起こしてしまうリスクが確実に増大します。

それを防ぐためには未病の改善が必要です。まずは健康状態を把握した上で、心身を健やかな状態へと戻していけるよう、生活習慣を改善することが、もっとも効果的な対策です。

■食事、睡眠、運動、水素で未病を改善

人の身体にはもともと健康になろうとする力が備わっています。病原体に感染しても、それを退治し、損傷した部位を修復できます。カロリーを取り過ぎたり、お酒を飲み過ぎたりした時も、ダメージを重ねなければ、自力で体調を戻すことが可能です。

人が持つそういった能力を支えるのは健康的な生活習慣です。栄養バランスに優れた食事、質・量ともに十分な睡眠、適度な運動といった生活習慣を守ることで、人の身体はさまざまなダメージに耐えて、健康を維持できるのです。

未病に陥る原因はこの生活習慣の乱れにあります。食事の栄養バランスが偏り、睡眠の質や量が不足し、運動が足りなくなると、健康を維持する能力が低下し、未病と呼ばれる状態になってしまうのです。

ですから、当たり前の結論になりますが、安全運転を続けるためには生活習慣の見直しがもっとも有効です。心疾患や脳疾患、がんなどの大病を予防できるのに加え、交通事故の予防にもつながるとなれば、食事や睡眠、運動を改善する意味は大きいはず。

未病の予防に有効な生活習慣にはもう一つ、水素の摂取があります。水素には細胞のさびを防ぐ「抗酸化作用」や細胞のこげを防ぐ「抗糖化作用」があります。

細胞のさびやこげは病気や老化の大きな原因と考えられているので、それらを抑えられれば、未病を含む心身の劣化を抑制できます。

特に、「活性状態の水素(AFH)」には、従来の水素を上回る還元力があることがわかっており、より大きな健康効果があるものと期待されています。

■まとめ

安全運転は日常的にハンドルを握る人に課せられた義務、と言えます。運転時に事故を起こさないよう心がけるのはもちろんですが、実は注意力や集中力を維持できるよう、体調を良好に保つことも非常に大切です。

高齢者の事故が減少している一方、職業ドライバーにおける「健康状態に起因する事故」が増えていることでもわかる通り、車のハンドルを握る人には、未病の改善が求められている、と考える必要がありそうです。

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