眼鏡でコロナ予防? 正しい眼鏡の扱い方を覚えておこう

Medical Life Science Laboratory

眼鏡をかけている人は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染しにくい――そんな研究結果が、このほど発表されました。

わからないことがまだまだ多い新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ですが、世界中で予防につながる知見が少しずつ集まりつつあるので、暮らしの中でうまく利用していきたいところです。

■眼鏡をかけていると感染率は1/5に減少

眼鏡とCOVID-19の関係を発表したのは中国、南昌大学第二附属病院(中国)のYiping Wei氏らのグループです。

この研究では、2020年1月27日~3月13日の間に、COVID-19に罹患して中国湖北省の病院に入院した人を対象に、眼鏡を日常から着用している人の割合が調べられました。

その結果、COVID-19患者のうち眼鏡を日常的に着用している人の割合は5.8%にとどまることがわかりました。同地域における研究対象者とほぼ同じ年代の人たちが眼鏡を着用している割合は30%程度です。

したがって、やや大雑把ではありますが、眼鏡をかけることで、COVID-19感染のリスクが1/5に減ったと考えることができます。

■手で触れないし飛沫を浴びにくい

眼鏡をかけることがCOVID-19の予防につながる理由はいくつか考えられます。その一つが「手で目を触れる機会が減る」ということ。

最近では、感染予防を目的として、マスクの他にフェイスシールドやマウスシールドなどを利用する人が増えていますが、「飛沫が漏れる」と指摘する実験報告も見られます。

漏れた飛沫はあちこちに付着し、それを触った第三者の手にも付着します。ウイルスが付着した手で目をこすったりまつげに触れたりすると、眼球にウイルスが入り、感染を引き起こすことがあるのです。

眼鏡で眼球を覆うと、目の周りを何気なく手で触れる機会が大幅に減ります。

眼鏡の着用には飛沫が直接眼球に入るのを防ぐ効果も期待できます。感染者が咳やくしゃみをした場合も、レンズが盾になってくれるので、飛沫が目に飛び込むリスクを抑えられるのです。

■あらためて見えた眼球から感染するリスク

今回の研究は対象者数が少ないため、眼鏡の効果を確実に立証している、とは言えません。ただ、眼鏡の感染者数が1/5という少なさであったことから、眼球からの感染リスクをあらためて意識するきっかけにはなると考えられます。

SARS-CoV-2は鼻や喉、気管など、さまざまな粘膜の細胞に感染することがわかっています。そういった組織の細胞にはACE-2と呼ばれる受容体がありますが、SARS-CoV-2はその受容体を利用して、細胞の中に入り込むのです。

ACE-2は眼球の表面にもあるので、SARS-CoV-2は目からも感染します。ウイルスがついた手で眼球に触れたり、ウイルスを含む飛沫が目に入ったりすると、ACE-2を利用して感染し、体内で増殖するのです。

目からの感染は口や鼻といった呼吸器系からの感染に比べて、どちらかと言ええば、軽視されてきた感がありますが、COVID-19感染を予防する上では、しっかり意識する必要がありそうです。

■眼鏡の着脱時には手を洗う

ただし、専門家の中には眼鏡が感染を助長する可能性を指摘する人もいます。着けていた眼鏡がズレたのを直す際や、汚れた眼鏡を拭う際などは、手で目を触ることになるためです。

そういった感染を避けるためにも、「眼球からの感染リスク」をあらためて意識することが大切でしょう。「手にはウイルスがついているもの」と考えて、眼鏡のズレを直す際や着脱時に眼鏡や目のそばの皮膚などに触れない、あるいは小まめに手を洗う、といった工夫をすることで、感染のリスクを抑えることができます。

■まとめ

国内における眼鏡の着用率は男性で6割、女性は4割程度です。人前に出るときにはコンタクトレンズを着用する、といった使い分けをしている人もいますが、SARS-CoV-2の感染予防に役立つのであれば、眼鏡をもっと積極的に利用してみるのもよさそうです。

 

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