コラム

緊急事態宣言が延長され、まんぼう指定が増える中、ストレスを感じるケースが増えています。外出して解消するのが難しいこともあり、うつ状態に陥る人も見られます。

心の問題が注目されがちですが、実は身体の状態が密接に関わっており、中でも糖化による影響は小さくありません。今回はそんなうつの問題を抗糖化により軽減する方法について、考えてみました。

■長引くコロナ禍で増えるうつ

気分の落ち込みややる気の減退、不眠や倦怠感といった精神的な問題を訴える人が増えています。一般に「抑うつ状態」と呼ばれる症状ですが、長く続くと脳のはたらきに異常をきたし、うつ病を発症してしまうこともあります。

今現在、国内でそういった症状に悩む人が増えている大きな要因と言えるのが緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の延長や対象地域の追加でしょう。不自由な生活や経済的な不安が継続し増大することに、多くの人が精神的なストレスを感じているのです。

ストレスはうつ状態をもたらし、うつ病や自殺といった深刻な問題につながります。広島市が行ったアンケート調査によると、「新型コロナの流行により、ゆううつな気分になることが『増えた』」と回答した人が48.3%にのぼっています。

地域により事情は多少異なると思われますが、COVID-19の影響が東京や大阪などの大都市に比べて小さい地方都市でも、精神的なダメージを感じている人が約半数もいることは深刻な問題と言えます。

■外出自粛のよる糖化促進で炎症性サイトカインが

うつをもたらす要因はいくつもあります。在宅ワークへの切替えなど、生活習慣の急変がしばしば注目されますが、外出自粛による糖化の促進も影響の大きな要因の一つです。

全国の男女1万人を対象に株式会社スパコロが行ったアンケート調査によると、コロナ禍以前に比べて体重が増加した、と回答した人が30.2%にのぼっています。インドアで過ごす機会の増加や運動量の減少、ストレスによる過食などが影響しているものと考えられます。

体重増が糖尿病のリスクを増大することはよくしられているとおりです。血糖値の上昇につながり、糖化を促進する要因にもなります。糖化は体内の余分な糖がたんぱく質や脂質と結びついてAGEと呼ばれる有害な物質を産生する現象です。

AGEにより細胞がダメージを受けると、体内では炎症性サイトカインと呼ばれる物質が産生されます。ダメージを負った部位が赤く腫れたり熱を持ったりといった炎症反応が起きるのはこの炎症性サイトカインのはたらきです。

炎症反応を引き起こすのは免疫反応により身体を守るためですが、炎症性サイトカインにはうつを増幅する作用がある、と考えられています。

インフルエンザなどの感染症に罹患した際やがんを発症した場合などに、気分が落ち込み「とりあえず寝ていたい」と感じることが少なくありません。これは免疫細胞が産生する炎症性サイトカインが神経系にはたらきかけるためです。

糖化により体内でAGEが増え、炎症反応が促進されることでも同様の問題が起きると思われます。2型糖尿病の患者がうつ病を発症するリスクは一般の人に比べて、15%程度高い、とされています。糖化とうつには強い関係性があるのです。

■無視できない うつが糖化を促進する面も

糖化とうつの関係は一方通行ではありません。うつにより糖化が促進される面もあることも意識しておく必要があります。一般的には「うつ状態に陥ると食欲がなくなる」と言われますが、拒食も過食も「摂食障害」と呼ばれる精神的な不調の一種です。

うつになると気力が弱まることもあり、栄養バランスを意識して適切な量を食べるのが難しくなります。カロリーや糖質の摂取が過剰になってしまうことで血糖値が上昇し、糖化が促進されがちです。

意識的に運動をすることもうつ状態になると容易ではありません。引きこもりがちになり、活動量が低下するケースが多いため、運動不足によりメタボ化が進み体内の糖化が進行します。

このように、うつによって起きた過食と運動不足により糖化が促進されると、うつがますます深刻化します。糖化→うつ→糖化の促進→……といった悪循環が発生し、抜け出すのは非常に難しくなるのです。

■糖化を防いでココロの健康を維持する方法

うつと糖化の悪循環を予防するためには、心身両面の対策が必要です。精神面についてはストレスを溜めない工夫や、溜まりそうになったら発散する工夫を日常から意識することがカギになります。

ストレスを感じる前から、悩みごとを相談できる相手や場所を確保したり、運動や気分転換につながる楽しみを探したりしておけば、精神的な落ち込みを回避するのに役立ちます。

身体的な面――糖化については食事と運動が対策の要です。栄養バランスのとれた食事を適切な分量とるようにすれば、糖化を抑えられます。

加えて、水素にも糖化を防ぐ効果があることがわかっています。水素と言えば抗酸化作用、と考えられてきましたが、糖化を抑制する効果もあることがわかってきました。水素を効率的に摂取することで、AGEの産生を抑えられるのです。

■まとめ

長引くコロナ禍の中では精神的なストレスだけでなく、糖化によりうつ状態に陥る人が増えている、と考えられます。ココロのケアを心がけるとともに、糖化を抑えることで改善できるケースもあるので、日常から糖化のリスクを意識しておくことも大切です。

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