2021年4月、義母が肺がんと診断されました。その後、いろいろな経緯があり、Suisoniaを使用させてもらうことができたので、今後、義母の状況を不定期でレポートしていきたいと考えています。

第2弾となる今回は、複数の専門医に相談し、今後の治療方針がようやく決まるまでを紹介します。

■ステージ3だが三大治療不可が確定

5月12日に義母は兵庫県立がんセンターを受診しました。これまで、CT検査でがんの疑いがある影を発見してくれた上尾中央総合病院に始まり、5院目の受診です。

4月20日に受けたCT検査のデータ等を持参しましたが、呼吸器内科の専門医からあらためてCTを含む諸検査のオーダーがあり、心肺機能の評価なども受けました。

検査の結果を受けて、もっともリスクが少ない治療法として専門医が勧めたのは手術でした。がんの確定診断を受けた神戸低侵襲がん医療センターでも、同様の説明がありましたが、義母が難色を示したため見送った経緯があります。

今回は「とりあえず説明を聞く」と彼女が受け入れたため、あらためて呼吸器外科を受診することになりました。

受診の結果は「手術不可」でした。長年の喫煙癖からくる間質性肺炎で肺の状態が悪いことに加え、切除しなければならない部位のすぐそばに大動脈瘤を治療する目的で挿入したステントがあるため、リスクが大きすぎる都判断されたのです。

呼吸器内科の予約を取り直して、再度専門医と面談。最後の希望と考えていた免疫チェックポイント阻害剤についても、間質性肺炎がかなり悪い状態であることから、非常にリスクが高く、「使えない」との説明がありました。

これまでの流れですでに放射線治療についても間質性肺炎を増悪させる危険性が高いので使えないことがわかっているため、放射線、手術、化学療法という三大治療のすべてが不可と判断されたことになります。

■「リスク覚悟で免疫チェックポイント阻害剤」もダメだった理由

三大治療が使えない場合、次の手段となるのは代替医療です。患者によっては劇的な効果が見られるケースもありますが、確率的にはあまり高くありません。

三大治療以外でがんが消える現象を「自然寛解」と呼びます。アメリカの学者が報告している情報によると、「自然寛解」が起きる確率は1万2000分の1程度とされています。

そこで、義母と話をする中で出たのが「ギリギリになったら一か八か免疫チェックポイント阻害剤にかけてみる」という策でした。がんが進行して痛み等がひどくなりQOLが低下したら、その段階で免疫チェックポイント阻害剤を使えばよいのではないか、と考えたのです。

専門医の答えは「NO」でした。以下がその理由です。

・免疫チェックポイント阻害剤が効果を発揮するためには、免疫力が確保されている必要がある。体力が残っている状態でないと効かない。

・「座して死ぬのなら」と考えて使いたがる患者もいるが、実際には24時間酸素吸入を受け、寝たきりのまま長い期間を過ごすなど、QOLの極端な悪化を招くケースが多い。

ちなみに、ここまで確定するのに5つの病院を渡り歩き、少なくとも4人のがん専門医に診てもらいました。それぞれ少しずつ見方が異なっていましたが、重ね合わせることで、現状を正しく理解することができました。

がんを抱え、診断や治療法について迷いがあるなら、なるべく多くの専門家に話を聞いてみることを勧めます。

■緩和ケアの選択は信頼関係を優先

前回の記事「肺がんの義母とSuisonia① 治療を拒否した70代の義母がSuisoniaを使い始めた」でも紹介しましたが、肺がんの疑いあり、と診断されたのは2020年10月のことです。

専門病院を受診するよう勧められていましたが、直前に大動脈瘤のステント留置手術を受けた義母は心身ともに疲弊しきっていたため、「まだ不要」と拒否。結局、専門医の診療を受けたのは2021年の2月になってからでした。

その間、がんの進行は非常に速く、急速に大きくなってしまいました。10月には直径1センチに満たない小さな影だったのが、2月には3センチ程度に増大。4月には直径3.6センチ、5月のCTでは4.6センチにまで大きくなり、肺門リンパ節への転移も確認されました。

速い進行と三大治療不適の診断を受け、がんセンターから勧められたのは緩和ケアを請け負ってくれる病院といざという時の入院先の確保でした。がんセンターは治療を専門とする病院なので、緩和ケアは請け負ってくれません。

今後、苦痛が大きくなってきた時にケアしてくれる医療施設をあらかじめ見つけておく必要があるのです。どの病院を選ぶべきか……迷う中、義母にとって幸いなことに、かかりつけの泌尿器科クリニックが引き受けてくれることになりました。

院長とは数十年来の知り合いで、義母がもっとも信頼している医師です。緩和ケアは専門外ですが、「いつでも入院させてあげるよ」と言ってくれたので、そちらに頼むことにしました。

「○○先生の病院なら、たとえ間違いがあって死ぬことになっても後悔しない」義母はそう言って笑いました。

「最期が決まって、気持ちがとてもスッキリした」とも言っています。

緩和ケアを依頼する医療機関は患者にとって最期を迎えるかもしれない場所です。大好きで、心から信頼している医師に引き受けてもらえたことは、義母にとって非常に幸運でした。

■Suisonia使用開始~1か月後 自覚症状は大きく変化した

がんの自覚症状は人により大きく異なります。義母の場合は4月初旬から痛みを感じるようになり、下旬にはその痛みがかなりひどいものとなりました。大きくなった腫瘍が胸膜に浸潤し始めたためであり、鎮痛剤なしには眠れないほどでした。

そんな中、4月24日からSuisoniaの利用を開始。1日あたり7時間程度使うようになりました。その効果について、義母は以下のように語っています。

【使用開始時点】

・4月24日に利用を開始した時点では、右肺下葉に強い痛みがあり、「動くと痛い」「眠れない」などの症状によりQOLが大きく低下していた。咳もひどく、1日に何度も激しく咳き込んでいた。

・Suisoniaの利用を開始した直後から、「頭がスッキリする」「寝付きがよくなった」という感があり、落ち込んでいた気分が改善された。

【使用開始10日時点】

・使用開始から10日目、痛みが大幅に軽減された。右肺下葉に違和感はあるものの「動くと痛い」「眠れない」といった不具合を感じなくなった。

・痛みがなくなったこともあり、それまで減退していた食欲が普段に近い状態に戻った。

【使用開始1か月時点】

・使用開始から1か月がたった現在、腫瘍は大きくなっているが、痛みはやはりほとんど感じない。

・痰が大量に出るようになったが、咳き込む回数は大幅に減った。

・痛みと咳という自覚症状が改善されたことで、QOLが大幅に改善された。

■まとめ

がん治療にはさまざまな選択肢があります。特に、義母のように高齢の患者にとっては治すことがすべてではなく、うまく付き合っていくことの方がQOLの向上につながるケースが少なくありません。治療効果の高い方策が必ずしもベストではないのです。

今後は身体の声を聞きながら、QOLを引き上げていくことが診療やケアの主要な目的になります。そんな中、副反応のリスクなしで、一番の悩みであった痛みを大幅に軽減してくれたSuisoniaは義母のニーズにピッタリ合うものでした。

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