コラム

人が元気に活動するためには、エネルギー源であるATPを大量に生成する必要があります。ただし、ATPを生成する際には必ず活性酸素が発生するため、細胞が傷つくリスクが増大します。

■生物はATPをエネルギー源として活動している

人を含むすべての生物はATP(アデノシン三リン酸)をエネルギー源として活動しています。歩いたり走ったりはもちろん、考えたり食べたものを消化したりといったすべての活動はATPという物質をADP(アデノシン二リン酸)とリン酸に分解する際に発生するエネルギーにより成り立っているのです。

この「エネルギーの通貨」とも言われるATPを作り出しているのが細胞内にあるミトコンドリアと呼ばれる器官です。ミトコンドリアはもともと単独で活動する生物だったと言われます。

生物には原始的な原核細胞生物とより進化した真核細胞生物がいます。前者は構造が非常に単純で、細胞の中に核や仕切りがありません。大腸菌などの細菌類に多く見られます。

一方、真核細胞は細胞の中に遺伝情報の詰まった核があり、ミトコンドリアやゴルジ体など特定の機能を持つ細胞小器官が入っているのが特徴です。人間はもちろん、動物や植物、菌類などは真核細胞生物です。

原核細胞生物だったミトコンドリアは太古の昔、真核細胞生物に取り込まれ、ATPを生成する器官として利用されているのです。

■ジレンマ! ATPを生成すると活性酸素ができてしまう

ミトコンドリアは状況に合わせて、「ATP-CP系」「乳酸系」「有酸素系」という3つの系統を使い分けてATPを生成します。

ATP-CP系:瞬発力が必要とされるとき、クレアチンリン酸を材料としてATPを生成。

解糖系:無酸素運動時、炭水化物を材料としてATPを生成。

有酸素系:持続的に力を必要とするとき、炭水化物・脂肪、酸素を材料としてATPを生成。

このうち、もっとも大量にATPを生成できるのは有酸素系です。ただし、有酸素系にはATPを生成する際に大量の活性酸素ができてしまう、という問題があります。すなわち、エネルギーを作れば作るほど、体内で活性酸素が発生してしまうのです。

これまで、何度も解説してきた通り、活性酸素には細胞を傷つけるはたらきがあります。そのため、「病気の9割は活性酸素のせい」とも言われます。また、老化についても活性酸素が主な原因と考えられています。

人が活発に活動して、ATPを大量に必要とすると、活性酸素によって病気になったり、老化が進んだりすることになります。

そこで、人の身体には有害な活性酸素を抑える仕組みが備わっています。活性酸素を無毒化する酵素――「スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)」を分泌することで、活性酸素の害から身体を守っているのです。

ただし、このSODを分泌する能力は年齢と共に低下します。そのため、中高年以降になって、活発に活動すると、活性酸素による弊害を非常に強く受けてしまうのです。

■水素でジレンマを軽減できるか?

このジレンマを解消するためには活性酸素を抑える物質――抗酸化物質を体外から体内に取り入れる必要があります。ポリフェノールやビタミンCやEなど、さまざまな抗酸化物質が知られていますが、もっとも強い効果があるのは水素です。

水素は活性酸素と直接結びついて、水になる性質があるため、非常に強い抗酸化力を発揮するのです。そんな水素の中でも、さらに極端に強い抗酸化力を持つのが原子状水素だと言われます。

水素はこの世界では通常、2つの原子が1つのペアを作った状態――水素分子として存在します。ただし、特殊な方法で生成されると、ごく短時間だけ水素原子の状態が保たれることがあります。

この水素原子を体内に取り込むことができれば、活性酸素と非常に強く反応するので、ATPを大量に生成しても、細胞が傷ついたり老化が進んだりするのを抑えられます。

■まとめ

スーパーオキシドディスムターゼの分泌量が低下する中高年以降も元気に活動したい、と希望する人は少なくありません。従来はATP生成に伴う活性酸素の発生が大きなネックでしたが、積極的に水素を摂取することで、そんなリスクを効率よく抑えることが可能です。

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